2010年3月7日日曜日

Social Life in Smith

Class of 2010のMTです。

春学期前半もファイナル試験の時期に入り、われわれ2年生にとってはMBA生活も残すところ、3月下旬から開始される1タームだけとなりました。入学当初は、慣れないアメリカでの生活、英語の壁、そして、勉強と、非常にストレスフルな生活でしたが、今振り返れば本当にいい思い出になっています。

そのようなタフなMBA生活において、家族に次いで支えとなってくれるのが、クラスメイトです。今回は、クラスメイトとのソーシャルライフについてご紹介します。

スミスには1学年で130名ほどのスモールクラスであり、どんなに人見知りをしていても、クラス全員の顔と名前を覚えることができます。また、ハッピーアワーと呼ばれる飲み会や、各クラブが主催するイベントが数多く開催されるため、自然と交流を深めることができます。最近では、在校生、卒業生が集まりチャリティギャンブルを楽しむモンテカルロナイト、インターナショナルの生徒が自国の文化や食事を紹介するインターナショナルナイトが開催されました。

このようなスミスでのソーシャルイベントの映像がYouTube!のスミスページにアップされていますので、どのような雰囲気なのか、ぜひご覧いただきたいと思います。
http://www.youtube.com/user/SmithBusinessSchool#p/u/9/mG9NRQbs2-Y

さらには、学校からワシントンDCまで、わずか8マイルという立地にあり、NFL、NHL、NBA、MLBというプロスポーツ、ホワイトハウスやキャピタル、スミソニアン博物館などの観光スポットなど、とても多くの楽しめる場所があります。クラスメイトとDCに繰り出して、遅くまで飲み明かしたり、スポーツ観戦したり、観光したり、と勉強以外のMBA生活を満喫することができます。
http://www.youtube.com/user/SmithBusinessSchool#p/u/0/0cQSPmYw-SY

また、インターナショナルの生徒が約35%在籍している、ということも特筆すべき点です。そして、なぜ、スミスがインターナショナルの学生を惹きつけるのか、という点については、以前、IOさんが"Why Smith?"で書いている通りです。そして、その時に撮影したビデオもYouTube!にアップされていますので、ご覧下さい。IOさんが走っています。
http://www.youtube.com/user/SmithBusinessSchool#p/u/8/ZAqlK3POBUE

日本では、知名度が高いといえないスミスですが、より多くの人にスミスコミュニティに飛び込んでいただきたいと思います。

2009年12月4日金曜日

DCエリア?

Class of 2010 の TMです。

意外と知られていないのですが、メリーランド大学はメリーランド州の南端に位置し、ワシントンDCの中心にあるホワイトハウスまで、車や電車でもわずか40分程度の距離にあります。また、ワシントンDCにもキャンパスがあり、仕事を持つパートタイムの学生が中心となりますが、我々フルタイムの生徒もそこで受講することが出来ます。自然と官庁出身者や、卒業後の官庁へ進む学生も多くなり、先日もCIAのキャリアセッションが開催されていました。
また、比較的学校が多い地区でもあり、地の利を生かして、他校との交換プログラムも充実しています。日本人に有名なジョージタウン大学やジョージワシントン大学でも授業を受けることが出来ます。授業ばかりでなく、ネットワーキングの懇親会や、著名人の講演等で訪問する機会も少なくありません。
少し前になりますが、ジョージワシントン大学に講演に来たムハマド・ユヌスの講演を聴く機会がありましたのでご紹介します。彼が2006年度ノーベル平和賞を受賞したことを知ってからというもの、ずっと気になっていた人物でした。2月には、日本の六本木でも講演をしているようです。本当に精力的に活動しているようですね。
ムハンマド・ユヌスとは、バングラデシュにあるグラミン銀行の創設者。世界でも最貧国のひとつとされる同国で、貧しい人々に無担保で小額の金を貸し、彼らが自活できるように金銭面での援助を行うことが最大の目的です。貸し出されるのはたいていの場合、ひとりあたりたった数十ドル程度で、担保がない貧困層にも、借り手が同性5人一組となってグループを編成し連帯責任を負うことを条件とすることでお金を貸し、それを元に自立を目指すシステムを生み出しました。それがグラミン銀行のマイクロクレジット事業です。
 この手法で、グラミン銀行は多くのバングラデシュ国民を貧困から救ってきました。従来の発想であれば、貧しい人に金を貸しても返済率は下がり経営は成り立たなくなるというのが一般的ですが、実際は、ユヌス氏曰く、貸し出した金の98%以上は利息付きできちんと返済されているそうです。
非常に興味深かったのは、グラミン銀行は、貧困層の中でも特に女性への融資を重視しているとのことです。宗教や古い慣習が根強い残るバングラデシュは男性優位の社会で、お金の管理や買い物ですら、男性が中心となり、お金を触ったことのない女性もいるほどです。当初は男性からの反対もあったようですが、あえて女性へ融資したのは、女性の自立はもちろん、子供たちの将来、しいてはバングラデシュの将来に貢献するためでした。女性は子どもの健康状態や将来の教育を重視しお金を使います。今では、融資を受けている人の95%が女性、そしてその返済率も99%に達しており、男性よりよほど信頼を置ける貸出先とのことです。ユヌス氏は、女性の持つ力を強く信じ支援することで、格差社会及び貧困からの脱却を目指したのです。
今では、活動の範囲を金融から広げ、グラミン銀行のグループ企業は乳製品の仏大手ダノンや仏水道事業会社との合弁で、栄養価の高い安価なヨーグルトや安全な飲料水の提供にあたる複数の会社を設立しています。仏企業側とは、これらの事業から利益を得ないことで合意しているそうです。
ユヌス氏は、講演中でも再三、利益の最大化を目的とするビジネスだけに市場を使ってきた経済システムの再設計が必要だ、と語り、グローバル化や資本主義の現状に疑問を投げかけています。また、「世界中の企業(ビジネス)が資本主義経済の枠組みの中で動いており、そこでの目的は利益を最大化することにある。私は利益を最大化しようとしていないが、私のビジネスは私に幸せを与えてくれる。現在の企業(ビジネス)は、余りに狭く一面的な活動範囲及び目的に固執しすぎている。人間は多彩な視点を持つはずだ。我々が世界で直面している問題は、利益最大化の視点では解決策は見えてこない。多面的な考えを持人間が、ビジネスから得られる本当の幸せは、「利益の最大化」だけでなく、「広く認められた社会的意義の達成」にもあるのだ。だからビジネスにも、利益追求事業と社会事業とがあるべきだ。」と力強く語っていました。
このような活動は、ソーシャル・ビジネス(ソーシャルベンチャー)として世界各地で展開されています。利潤追求を一義とせず、企業活動を継続するために必要な最低限の利潤は得ながら、むしろ社会に貢献できることを目的としたものです。
経済学者であるユヌス氏が畑違いの銀行業を営むことになったその動機は、「わずかなお金で助かる人がいるのなら、やらないわけにはいかない。意欲のある人間は、きっかけさえ与えればみずからの将来を自力で切り拓く。世の中が不公平なのは、そのきっかけすらも与えられないまま、食うや食わずの生活から抜け出せないでいる人々が大勢いることだ。貧困は貧しいから在るのではなく、社会の仕組みにより起こるもので、貧しい人と恵まれた人との間に何の違いも無い。この仕組みを変えることは難しく、手を拱いていては手遅れになるが、少しずつの試みが大きな成果を出すだろう。問題が非常に大きく見えても、簡単な小さな部分から解決していけば、面白いように大きな問題を解決していくことが出来る。正しいやり方でさえあれば、すぐに世界を動かせる」とのことでした。
最後に、ソーシャル・ビジネスの発展、全ての人にヘルスケアのサービスを行き届かせること、そして誰にでも利用可能なITをいきわたらせることが、この世界から貧困を撲滅し、地球環境を修復するために世界を正しい方向に向かわせることの鍵であることを熱弁していました。残念ながら、政府や企業は現状を打開する役割はなかなか果たせていません。ソーシャル・ ビジネスは貧困・格差・環境問題といった資本主義経済の課題を克服し、社会に変革をもたらすかもしれません。

2009年11月19日木曜日

ゲストスピーカー

Class of 2010 の TMです

今回は、学校へ多々来るゲストスピーカーについてご紹介したいと思います。
ゲストスピーカーといっても、学校全体、もしくはビジネススクール全体、そして授業の一環として教授がお呼びして来校いただくパターンがあり、例えば学校全体としては、先月はオバマ大統領が、ビジネススクールとしては最近ではかつてノーベル経済学賞を受賞したジョージ・アケロフ氏が、そして授業としてはファイナンスのリスクマネジメントのクラスで、FDIC、Fannie Mae等の役員が来校され、昨年の経済危機の話をしてくれました。政府関係者が来校するケースも多いのは、DCの目と鼻の先という学校の地の利もあるのでしょう。このように、我々生徒としては、毎週のように著名人の講演を聞く機会に恵まれます。

個人的には、学校全体のための超有名人よりも、授業でのゲストスピーカーが非常に楽しみです。というのも、実体験を披露いただくことで、その授業での理論や、ケースで学ぶ企業の成功 or 失敗の理解を深堀するのに非常に役立つからです。先日、ITの授業で、日本でも営業を広く展開しているAmazon.comからPaul Meisner 副社長が来校され、AmazonでのIT活用についての概略を講演してくれました。なぜAmazon?と思ったのですが、どうやら、電子ブックリーダーのキンドル2(単行本サイズで、薄型のスクリーンを持つ読書用のPC)の話題性と、教授の個人的コネクションで招聘した模様です。

Amazonとは、すでにご存知とは思いますが、アメリカ西海岸のシアトルに本拠を構える通販サイトで、1994年のドットコムバブル勃興期に設立、ネット上の商取引の分野で初めて成功した企業の1つです。現在では、DVDや電化製品など様々な商品を扱い、年間売上高は200億ドルを超え、20%近い成長率を維持しています。

我々の最大の強みは、「ロングテール」において最大限の利益を享受していることです。従来の店舗では展示場所及び在庫スペースに制限があるため、その時々で最も売れると思われる上位20%に当たる商品を多く揃えなければならず、その他80%は軽視されることが多かった。例えば、10年前のベストセラーや、学術書など。しかし、Amazonなどのオンライン小売店は、在庫を一元管理していることやネットでの展示のためコストを大幅に削減できること、また物流にかかるコストも従来の小売店と比べて遥かに少ないので、今まで見過ごされてきたその他80%も売り上げとして考慮することが可能になり、そこから、それぞれは小額ではあるものの、長期にわたる多数の売り上げを集積することにより、新たな(大きな)収益源を見出すこととなりました。
それを継続させるための鍵がソフトウエアで、Amazonは単なるネット上の本屋(小売業)ではなくソフトウエアの会社、もしくはソフトウエアを活用した、小売・サービス提供企業である、といっても過言ではありません。一度でもAmazonを利用して購入されたことのある方ならご存知でしょう。顧客の嗜好を読み取り、次の購入へとつなげる仕組み(お勧め)を構築し、また定期的なメール配信等で購買を促進しています。また、過去より在庫管理には徹底した投資をしており、ロングテールにおけるその他80%のニーズを満たすために膨大な量の在庫を抱えていますが、卓越した在庫管理システムにより非常に効率的(低コスト・短時間)な管理が出来ています。

*この点は、小売業の王者であるWall-Martと似ているかと思われます。Meisner氏も今後の他品目展開を踏まえ、最大の競争相手はWall-Martと明言されていました。

アメリカの書籍流通は、出版社(もしくは著者)がリスクをとり、本屋は単なる本を置いておくだけの場所貸しに過ぎません、売れなければ出版社に返品されます。つまり、本屋自体は買取しないため、リスクを負うことはありません。しかしながら、本を積み上げるということはその間場所を無駄に使うことであり、他の本の売れ行き、しいてはみせ全体の売り上げにも影響しかねません。つまり、どの程度仕入れて、どの程度展示するかは、本屋の経営者の裁量となります。一方Amazonでは、ロングテールの効果や(ネット企業であるゆえに)顧客を店の周辺部のみに限定しないメリットもあり、在庫を抱えて将来の購買に備えることができるため、返品することはきわめてまれで、出版社への返品率ははるかに低い数字となっています。通常の本屋の返品率が35%程度なのに対し、わずか数パーセントに過ぎません。これにより、出版者との強固な関係が構築でき数々の新本におけるメリットを享受できるだけでなく、返品等における無駄な本の輸送も省け、環境にもやさしい企業と言えるでしょう。
ましてや、キンドル(デジタル書籍)などであれば、本自体の輸送もすべて削減することが可能となり、また出版社にとってもノーリスクのモデルとなります。ユーザーにとっても著作権の切れた書籍については無料閲覧をすることで、安価で大量の本を読む事が可能となっています。キンドルは既存客を食い合うものでは?との質問を多数受けますが、新たに若年層及びネット世代を読書へと誘導する仕組みとして機能しているといえます。
無料配送について、常に株主やアナリストから利益圧縮の元凶との批判の元になっています。しかし、10年以上続けていることで、かつ利益や成長率も維持しています。我々なりの財務戦略があっての行動しているのです。

AmazonのようなEコマース企業は、てっきり在庫などを極力省き、持たざる経営をすることで、固定費の圧縮、利益の最大化を目指していると思っていましたが、実際は、他を圧倒する在庫及び管理を強みとして、根こそぎ利益を持っていってしまう、そんな仕組みだったとは、小売業での実態に無知であることを恥ずかしく思いました。

なお、販売経路だけでなく商品(本)自体もネット化してしまうという目論見のキンドルですが、残念ながらアメリカでも爆発的な人気とはなっていません。キンドルを持っている同級生にキンドルの感想を求めたところ、機種本体の価格が高いことや、やはり若干扱いにくい(見にくい、ページの検索等に時間がかかる)のがネックなのでは?とのことでした。日本では、購入は出来るようですが、残念ながら著作権の関係で日本語書籍は読むことは出来ないようです。日本の読者は、世界の電子化の流れから取り残されてしまうのでは?との危惧もありますが、今後の展開が楽しみではあります。

2009年10月21日水曜日

Social Value Creation

Class of 2010のMTです。

今回はスミスのソーシャルアントレプレナーシップに関するご紹介です。スミスでは2009年に、The Center for Social Value Creationという部門を立ち上げました。

これまでソーシャルアントレプレナーと言えば、ノンプロフィットや慈善団体による活動というイメージがありましたが、今日では、多くの企業が、自己の利益最大化を超えて、社会的問題までも取り扱うようになりました。さらに企業を評価する基準も、トリプルボトムラインという言葉で知られるように、Economically, Socially, Environmentallyと単純な企業収益に着目するのではなく、企業の社会的役割を重視するようになりました。

そのような流れはスミスにおいても顕著に現れています。授業のカリキュラムにおいても、Ethicsはもちろん、SustainabilityやSocial Entrepreneurにフォーカスをあてた授業が設けられるようになりました。また、必須科目においても、2008より、それまでのMBAコンサルティングプロジェクトに変わり、Team Work and Integrationという名の下、Social Ventureのコンサルティング活動が組み入れられました。

今年、満を持して、The Center for Social Value Creationが立ち上がりました。さまざまイベントが企画され、Dean自らも、そのPR活動に力を注いでいます。また、First Yearのオリエンテーションでは、DC Central Kitchenでのコミュニティーサービス活動が組み込まれるなど、学外活動においても非常にさかんに取り組まれています。

DCという立地もスミスのSocial Entrepreneurへの活動に数多くの価値を提供してくれています。アショカ財団との密接なつながり、先述したDC Central Kitchen、Honest Teaなど多くのSocial Entrepreneurとの生のコンタクトなど。

The Center for Social Value Creationのホームページもぜひ一度訪れてください。

2009年10月8日木曜日

とある授業風景

Class of 2010 のTMです
今回は授業についてご紹介したいと思います。

グローバルエコノミクスの授業で、途上国で起きている問題のひとつとして、治療法が発見されていない難病である“river blindness(川のそばで発生する失明にいたる病気、とでも訳しましょうか)”が取り上げられました。

グ ローバルエコノミクスの授業では、先進国と途上国の格差問題、途上国が抱える貧困等の問題、先進国で起きている問題が毎回取り上げられ、新聞や雑誌等の資 料を使い、問題の究明・理解からはじまり、内容によっては、いかに解決するのか、社会貢献できるのかについて議論がされます。

日々、危機 感なく過ごしていた私には非常に馴染みのない話題でしたが、格差社会がもたらす問題のひとつとして、近年「neglected diseases(人しれない病気)」が大きく取り上げられているようです。「人知れない病気」とは、難病として発生しているものの、病名すら存在せず、 新薬の研究開発すらされていない病気のことで、WHOの報告には、20万人以上の感染者が存在するともレポートされています。今回取り上げられた river blindnessはそのひとつになり、アフリカ奥地で小さな寄生虫もしくは蚊によって感染し、最後は失明にいたるという難病(奇病)で、アフリカの30 カ国で発症が報告されています。

残念ながら、私たちが日々耳にするエイズなどの先進国でも発症が多い難病については莫大な研究費用が費や され対策が講じられていますが、アフリカやアジアの貧しい国々でしか発症していない難病については、経済的効果から製薬会社他においても研究開発もされて いないというのが実情です。また、NPOも巨額の研究費や特許の問題が介在するこの手の分野では、なかなか打開策を見つけられない、というのが現状です。

ではこのような問題に対してどのような対策ができるのでしょうか? 宿題として渡された資料や、授業冒頭での生生しい映像を使った説明の後に、クラスは議論に入ります。

先進国の政府で資金供出すればいいのでは? というコメントには、

そ もそもアメリカ国内での医療問題(国民皆保険になっておらず、個人が民間保険会社から保険を購入する必要があるため、貧困層には適切な医療を受けることす ら出来ていない事実がある)の解決ほうが先決。という意見や、この不況時に遠い国の名も知らぬ病気の研究に税金が使われることに対し、国民の理解が得られ るのか? という意見が対立します。

では、一部の富裕層が現在でも様々な基金(例えば、マイクロソフトの元社長ビルゲイツによる慈善基金団体など)を創設しており、そこへ働きかけて寄付を募り資金を集めればいいのでは? というコメントには、

確 かに一部ではそのような活動は行われているものの、今回のriver blindnessのようにすでに公に取り上げられているような病気だけではなく、今もなお何千という奇病が発生しており、一方で、このような病気の問題 だけでなく貧困における様々な問題は存在しており、優先順位をつけることが難しい、とのコメントが寄せられます。

大手企業に税金優遇策等を打ち出し、寄付をさせてはどうか? というコメントには、

富 裕層の基金と同様、この病気の問題解決への資金供与が果たして他の格差問題より優先するのか?どう優先順位をつけるのか? という意見や、そもそも利益が 出ている企業がこの不況時に少ないし、好不況に影響される資金供与が効率的であるのか?という、しごくもっともな意見が出されました。

製薬会社で働いていたという同級生から、新薬開発への研究費は何百億という資金を要し、研究及び特許の取得に何年もかかるもので、資金があれば簡単に解決できる問題ではない、という現実味あふれる指摘がありました。

打 開策はないものか、と議論が進む中、一人のクラスメートが「そもそも我々一人ひとりがこのような問題を認識していなかったこと自体が問題であって、楽観的 かもしれないが、問題を広め、世論を味方につければ、何らかの対策は少しずつでも生まれるはず。だから、我々の使命は、これを広めることからはじめなけれ ばいけない」とコメントし、皆が納得、議論が終焉へと向かいます。

結局結論は出ないままですが、全く無関心であり無知であった分野だけに、同じ地球に生きるものとしての責任感を考えさせられた2時間でした。

2009年9月11日金曜日

Smith Virtual Tour

Class of 2010のMTです。
もっともっと更新頻度をあげたいと考えております。

スミスでは8月下旬より秋学期が始まっています。Class of 2011として、新たに2名の日本人留学生を迎えました。現在、2学年あわせて4名の日本人が在学しています。

今回はスミスの設備についてご紹介したいと思います。BusinessWeekのWebSiteにおいて、Virtual Tourとして、スミスの写真が掲載されております。是非、訪れてください。

スミスは2学年あわせて260名程度と非常に小規模なのですが、校舎などの設備は非常に充実しています。MBA専用のケースルームやラウンジ、エグゼクティブダイニングルーム、さらには、Mac, Windowsを数多く揃えたコンピュータラボなど。(ちなみにBusinessWeekで紹介されているラウンジはMBA専用ではない方です。専用のラウンジはもっと素晴らしいですよ。)

また、ビジネススクールだけでなく、メリーランド大学としても、アメリカンフットボールのスタジアム、バスケットボールの試合会場、フィットネス、プールなど、必要なものが全て揃っている贅沢な環境が整備されています。

キャンパス全体を見渡しても、校舎は赤れんがで外観で統一され、芝生が広がり、その中央に噴水があるなど、アメリカらしい大学の雰囲気に満ちています。

是非、一度ビジットしていただきたいと思います。

2009年4月15日水曜日

Entrepreneurship

Class of 2010のMTです。

今回はスミスのEntrepreneurshipの取り組み関してご紹介します。

Cupid's Cup
4月18日に毎年恒例のCupid's Cupが開催されます。このイベントは、毎年4月下旬に開催され、Smithの在校生や卒業生が、各々のビジネスプランをプレゼンテーション形式で競い合い、優勝者には、$15,000、2位には、$7,500、そして、一般投票の勝者には、$2,500が賞金として与えられます。

そして、毎年、メインスポンサーであるUnder Armourから、卒業生であるCEO Kevin Plankが駆けつけ、参加者だけでなく、開場にいる起業家の卵たちに、熱いメッセージを送ってくれます。

Pitch Dingman Competition
スミスでは、毎月、Pitch Dingman Competition呼ばれるミニCupid's Cupが開催されており、いきなりCupid Cupは敷居が高いなぁ、と感じる学生でも、気軽に参加できる機会が提供されています。毎月開催とはいえ、優勝賞金$2,500に加え、エンジェルやVenture Capitalの方が出席されるので、起業を考えている学生にとっては、自分のビジネスアイデアを試す絶好の機会になると思います。

Weekly Session
実際にどのようにビジネスアイデアを考えればいいのか、コンペに参加するためにはどのようなことを調べないといけないのか、といったことをアドバイスしてくれるのが、Weekly Sessionです。毎週金曜日にDingman Centerのメンバーが、厳しく、厳しく、時に優しくアドバイスをしてくれます。

大きくこの3つの活動がEntrepreneurへの取り組みの柱になっていますが、他にも、Start-up Bootcampや、最近では、Social Entrepreneurshipへの取り組みなど非常に多くの機会があります。